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 メキシコ視察ツアーリポート 
【1】

 平成25年2月11日〜18日、マツダのメキシコ進出を機に広島に拠点を持つ「中国経済交流組合」主催のメキシコ視察ツアーに参加しました。 30年間、メキシコで暮らす日本人(国籍はメキシコ)のガイド兼通訳の説明を元にツアーの一部を紹介します。
◆出発時のエピソード
 成田空港発メキシコシティ行きアエロメヒコ航空機は、予定通り15:40に成田を発つも、1時間ほどして旋回し成田へ着陸。6時間後に再出発。
 機長説明によると、車輪格納に異常があり、成田でタッチダウンを試み、成功すればそのまま改めてメキシコに向かうつもりでしたが、成田の管制塔からは、離着枠に余裕がなく着陸してそのままドッグへ向かうよう指示。
 タッチダウンを想定したことから、上空での燃料廃棄がなく、その重量での着陸によって、機体の負担が増し、修理箇所が増えたとの事。
 ある意味、成田空港の過密状態を感じる出来事でした。

【メキシコ独立記念塔】
 「メキシコに来たなら『独立記念塔』を見たか?」と聞かれるそうです。
 それだけメキシコ人にとって意味のあるモニュメントですが、この塔のある場所は、メキシコシティの目抜き通りともいえるレフォルマ大通り。
 この通りはパリのシャンゼリゼ通りをお手本にしたそうで、パリでは、道路が集中するのロータリーに凱旋門があるように、このモニュメントも交差点のロータリー中心に建っています。
 また、この通りは、他にも記念碑をよく見かけますが、その内のひとつにコロンブス像があります。メキシコにとってのコロンブスの位置づけは銅像があるくらいなので、必ずしも悪いものでもないかと思われます。
 但し、コロンブスデーは、「異民族と遭遇した日」とされているそうで、先住民族のいる大陸を「新大陸発見」とするのは、「白人のエゴ」という考えが定着しているようです。

【メキシコの起源】
 考古学的な見解は、「マヤ文明」など幾つかの文明はがありますが、メキシコが認定している国家の起源は、現在の首都「メキシコシティ」が、かつてカルデラ湖だった時代、 この湖上にある島へ首都(帝国)を作ようにアステカの民が、神より託宣を受けた13世紀頃としています。
 その象徴が、サボテンの上で蛇をくわえた鷲(神の化身)が教える方向へアステカの民が、指差し希望を抱く様子を描いたこのモニュメントです。
 周囲を水に囲まれた「湖上の島」は、民族が安心して暮らせる「国土防衛」を意味し、彼らを希望の地へ導いた「鷲」は、メキシコ国旗に描かれています。国が定める神話を前にして、我が国も「紀元節」の復活を思う次第です。
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